【知識】ポーランド語はスラブ語族に属している

ポーランド語はスラブ語族に属しているが、ラテン文字を用いて表記し、多数のラテン語由来の単語を用いており、形容詞を名詞の後に置く等の現象から、ロマンス語の一つであるような錯覚もある。

昨今、「Slovianski」と呼ばれるスラブ系人工語が出現している。スラブ諸語間で共通の言葉を拾い出して共通言語にする試みだが、ロシア語とポーランド語の間だけでも差異が余りにも大きく、矛盾、衝突が生じる。

このような時にはポーランド語の単語が選ばれる確立は極めて高い。なぜならば、上記で述べた通り、ポーランド語には多数のロマンス諸語から借用した単語が多いからだ。このような単語をSloviankiに採用すれば、スラブ系共通語であるSloviankiとロマンス系共通語であるInterlingua, Romanicaとも架橋が可能となり、共に存在価値を高めることができる。

Sloviankiはキリル文字とラテン文字のいずれを使用しても書けるように研究されてある。ラテン文字で書く時にはBIGRAM(又は「DIGRAPH」)(連字又は二重字)を用いても良いし、チェコ語やポーランド語に見られるようなDIACRITICAL MARKS(付加記号)付きの文字を用いても良い。
Paltalk上でロシア人が自国時間のPrime Timeに多数集うChatroomではキリル文字で書き込みをする人が多いが、米国在住のロシア系米国人が米国時間のPrime Timeに多数集うChatroomではラテン文字の書き込みが目立つ。しかし、このラテン文字表記法は個人差があり、いずれも格好が良いとは到底思えない。

ラテン文字表記のSloviankiは「E/e」の文字の発音が口蓋音化してもしなくても良いためか、若干混乱して見える。正しく書こうと努めれば努めるほどポーランド語に似てきてしまう。ポーランド語はBIGRAMとDIACRITICAL MARKの両方が利用されているため、最初見た時は余りにも煩雑に見えて「ギョッ」としたが、Slovianskiのラテン文字表記法の問題と取り組む中でポーランド語が表記法上で最も研究し尽くされていて音声学上の理想的モデル言語であるという全く逆の印象を得たことには自分でも驚いている。

もとより、ポーランド語は国際共通語として最も普及しているEsperanto語の発祥の地でもある。今回のSlovianskiの出現でポーランドはその支援拠点になる可能性が大きいように感じているのは錯覚であろうか。